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2015/05/15
京都散策 (その2)「仏頂面」
三室戸の平戸ツツジは、なんともすばらしい。一面大木のツツジが大雲海のごとく咲き乱れる。朝に少し雨で湿った花びらが、キラキラと光を反射する光景に驚かされた。カメラで多くの花の景色を収めるものの、この神聖な空間ならではの雰囲気を伝えるのは難しいと感じた。
平等院の藤の花がすでに終わりかかっていて、藤と平等院のショットは諦めた。その代わりに珍しいほうじ茶そばや、一昨日の八十八夜(5月2日)の新茶をいただいた。新茶は甘くて、コクがあり、苦味が一切ない。「お茶を楽しむ」という意味を舌で納得した。
三十三間堂には、多くの仏像が並ぶ。梵天さんは手前奥の控えめな場所にいるが、観光案内の写真に使われている有名な仏像。ゾロアスター教、ヒンドゥー教、バラモン教にその源とする仏教が、日本に来ると整然と整理され、体系づけされたような気がした。仏頂面(ぶっちょうづら)と云う言葉も、元々は仏様の頭頂(仏頂)を語源としているらしい。日本語の語源が歴史と深く関わっていることを新たに知ることとなった。
京都博物館は、歴史の教科書だ。雪舟の有名な達磨さんの水墨画に出会った。百聞は一見にしかず。やはり見ないと、感じない、伝わってこない。これだけよく収集したものだと感心した。京都は、町全体が歴史を遡ることができる希少な場所であることに嫉妬すら感じる。